闇の中の系図

lightsilver2012-10-02

いやいや...暫く療養のつもりが、ちと訳有りで居ついてます。

さて...と
騙す奴が悪いのか、騙される奴が悪いのか...そんなの騙す奴が絶対悪いに決まってまんがな。
でもね...騙されないように強かに賢くなる事はとても大事ですよ。

なんて偉そうに言っても...年がら年中、女性に騙されてますけどね。
ああ...あと、既存マスメディア報道情報やら新規パーソナルメディア掲載情報やらにもね...


てな訳で、ちいと急いでる時の逃げ道の定番で...半村作品。
この場の話とは若干違うけど...面白いんだもの。

闇の中の系図 (ハルキ文庫)

闇の中の系図 (ハルキ文庫)

闇の中の黄金 (ハルキ文庫)

闇の中の黄金 (ハルキ文庫)

闇の中の哄笑 (ハルキ文庫)

闇の中の哄笑 (ハルキ文庫)

先にご紹介させて頂いた『産霊山秘録』は、日本を陰で支えてきた超人的な力を有していた系譜のお話。
こちらは...天才的な嘘で日本を支えてきた系譜『嘘部』と呼ばれる大嘘吐き達のお話。

三部作構成で...それぞれ騙す騙される等違う立場の視点で描かれます。

『闇の中の系図』:騙す側(主人公や背景説明含)
『闇の中の黄金』:騙される側
『闇の中の哄笑』:騙し合い合戦(第三者視点)

まあ...とは言え、出来る事は嘘吐く事だけですからね、話の風呂敷はとてつもなく広がるんですが、結局は全て嘘でした...で、お話としては地味な感じで終わります。
評価分かれるだろね...私とか滅茶苦茶痺れるんだけどな。


では簡単に...
大嘘吐く事が大好きな浅辺(苗字が重要)君...古代日本で嘘を官職とした『嘘部』と呼ばれる血族の末裔だと知らされ、国家守護を至上とする秘密結社『黒虹会』に特別待遇で招聘されました...と。
この世の悪い連中(と言っても相対的な判断ですが)を嘘で社会的に抹殺する仕事人...というお話(闇の中の系図)。


ここでの嘘とは、人の動きや流れを動かす演出みたいなものと捉えておいた方かいいかな...そう、これが悪意的に大衆に向けられると偏向報道て事になるのかいな。
『嘘部』てのは、お国お抱えのスポークスマン兼ロビイストて感じだわね。

第三部では、我々の視点に近い傍観者の語り部以外は、出て来る連中はどいつもこいつも皆嘘吐き。
この嘘吐き合戦で、主人公ら『嘘部』は、悪徳政治家らに一杯喰わされてしまいます。
結局のところ『嘘部』でなくとも、皆が皆全てが嘘吐きで、嘘吐きが世の中動かしてる...で終わります。

真実突いてるねえ...


ではまた。